【卸売業RPA導入事例】受発注業務の自動化で月40時間削減

【卸売業RPA導入事例】受発注業務の自動化で月40時間削減

はじめに

卸売業において、受発注業務は事業の根幹を支える重要な業務です。しかし、取引先ごとに異なる発注形式への対応や、基幹システムへの手入力作業は、担当者に大きな負担を強いています。本記事では、RPA導入により受発注業務の自動化を実現し、月40時間の業務削減に成功した卸売業の事例をご紹介します。

課題:手作業による受発注業務の限界

導入前、同社では以下の課題を抱えていました。

担当者は毎朝、複数の取引先からFAXやメール、Web-EDIで届く発注情報を確認し、基幹システムへ手入力する作業を行っていました。この作業に1日あたり約2時間を要し、繁忙期には早朝出勤も常態化していました。また、手作業による転記ミスや入力漏れが月に数件発生し、取引先への謝罪対応や修正作業が追加負担となっていました。さらに、この業務は特定の担当者に依存しており、属人化による業務継続リスクも顕在化していました。

解決策:RPAツールによる受発注プロセスの自動化

同社は、受発注業務の自動化を目的としてRPAツールを導入しました。

RPAとは「Robotic Process Automation」の略で、PC上で人が行う定型的な作業をソフトウェアロボットが自動で実行する技術です。プログラミングの専門知識がなくても、操作手順を記録することで自動化を実現できます。なお、Microsoft Power Automate Desktopは無償で利用開始できるため、コストを抑えて導入検証を行いたい中小企業にも適しています。

具体的には、Web-EDIからの発注データ取得を自動化するシナリオを構築し、取得したデータを基幹システムへ自動転記する仕組みを実装しました。また、AI-OCRとの連携により、FAXで届く紙の発注書のデータ化も自動化しています。受注処理完了後には、取引先への受付確認メールが自動送信される仕組みも構築しました。

成果:月40時間削減と副次的効果

RPA導入から3か月後、以下の成果が得られました。

毎日約2時間かかっていた受発注入力作業が大幅に短縮され、月40時間の業務削減を実現しました。入力ミスはほぼゼロとなり、取引先からのクレームも解消されています。担当者は削減された時間を活用し、取引先への提案営業や新規開拓など、付加価値の高い業務にシフトしています。さらに、業務が標準化されたことで、属人化の解消と業務継続性の確保にも成功しました。

まとめ:卸売業におけるRPA活用のポイント

卸売業でRPAを成功させるポイントは三つあります。第一に、受発注業務のように毎日発生する定型作業から着手すること。第二に、現場担当者の意見を取り入れながら段階的に展開すること。第三に、削減した時間の活用先を事前に計画しておくことです。

経済産業省も中小企業のDX推進を後押ししており、IT導入補助金等の活用も検討できます。受発注業務の効率化にお悩みの方は、ぜひご相談ください。